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MIX (プログラミング) : ウィキペディア日本語版 | MIX (プログラミング) MIX とは、ドナルド・クヌースが著書 ''The Art of Computer Programming'' (''TAoCP'') で使った仮想計算機である。1960年代に生まれた MIX は、今後の ''TAOCP'' の版では MMIX という新たな(仮想の)コンピュータアーキテクチャで置換される予定である。MIX と MMIX のソフトウェア実装(MIXware および MMIXware)はクヌースが開発しており、自由に利用可能となっている。クヌースの MIX/MMIX エミュレータからの派生版も存在する。GNU MDK がその一例で、フリーソフトウェアとして幅広いプラットフォーム上で動作する。 TAoCP 本文中の記述によれば、MIX は「世界初の多機種複合型コンピュータ」で、型番は MIX という綴りをローマ数字として解釈したものと同じ 1009 であると設定されている。この数は「MIX によく似ていて MIX を簡単にシミュレートできる実在のコンピュータ 16 種」の型番から取って平均した(mixした)ものである〔現代ではベンチマークプログラムにとって代わられたが、以前は「ギブソンミックス」等と称して、「実際のプログラムで実行される命令に近い割合」で命令実行速度をミックスした値が性能の指標として使われていた。〕とあるが、具体的にその機種〔System/360、IBM 650、IBM 709、IBM 7070、U3(?)、SS80(:en:UNIVAC Solid State 80)、UNIVAC 1107(:en:UNIVAC 1100/2200 series)、:en:CDC 1604、:en:Bendix G-20、B220(バロースのDatatron 220か)、:en:Philco Transac S-2000(日本ではあまり有名ではないが、商業的に成功した初のトランジスタ機として重要とされている)、SDS 920(:en:SDS 9 Series)、601(?、Minivac 601かRCA 601か)、:en:Honeywell 800、PDP-4、II(:en:UNIVAC II か?)〕を検討してみるとかなり恣意的であり、このラインナップについてはこじつけと見てよいであろう。 == アーキテクチャ == MIX は二進法と十進法のハイブリッド型コンピュータである。二進法でプログラムする場合、各バイトは6ビットで構成される(値は 0 から 63 まで)。十進法では、1バイトは2桁の十進数字で構成される(値は 0 から 99 まで)。5バイトと符号で1ワードが構成される。MIX 用プログラムの多くは二進法でも十進法でも動作する(1バイトに63より大きい値を格納しようとしない限り)。 1ワードで表せる範囲は、二進モードでは −1,073,741,823 から 1,073,741,823 まで(これらの値を含む)、十進モードでは −9,999,999,999 から 9,999,999,999 まで(これらの値を含む)である。符号-仮数表現であるため、MIX では “−0” と “+0” が表現上区別される。これは、現代のコンピュータの多くが採用している2の補数表現とは大きく異なる点であり、後者ではゼロの表現は一つである。また、後者では負の数値のほうが一個だけ正の数値よりも多く表現できる。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「MIX (プログラミング)」の詳細全文を読む
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